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THKのプロジェクトとはどのようなものか?
Project Story営業編 THK製品が使われていない分野で新たなマーケットを創出する 営業本部 中部営業統括部 金沢支店 営業二課 2005年入社 理工学部機械工学科卒

課題 THKの製品は既存分野に留まらない。
新規市場開拓を一任された男の第一歩

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 THKの製品は新たな市場を切り開くことができる。岸田は、その最前線を任された一人だ。「新市場開拓専任の営業を命じられたんです。これまでTHKの製品が使われていなかった分野で需要を探し出し、新たなマーケットを創出するという重要な仕事です」
 入社以来、金沢支店に勤務している岸田だが、営業支援業務の経験が長く、支店長から直々に大役を任されたときには営業経験はまだ1年ほどだった。「経験が短い分、既存の概念に囚われない発想ができるのではないかと期待されたのかもしれません。しかしすぐに、この仕事の難しさを思い知ることになるのです」
 介護・福祉、新エネルギー分野、アミューズメント機器……。支店のメンバーに相談しながらターゲットになりそうなキーワードを次々と並べていくが、どれも具体的な提案のイメージが掴みにくいし、そもそも、どのようなアプローチをしていけばいいのかもわからない。さんざん産みの苦しみを味わったあと出たのが「大学に行ってみたらどうだろうか?」という結論だった。「最近は大学発のベンチャービジネスも盛んで、新たな動きがありそうに思えたのです」
 正直、期待はしていなかった。しかしそんな方向性を打ち出した岸田に、支店長はこうエールを送る。「大学に営業に行くなら、産・学・官の共同プロジェクトに結びつくような案件を探し出してみたらどうだろう」
 やがてその言葉が大きな意味をもってくることに岸田はまだ気づいていなかった。

発端 否定され続けた会話の中にゴールに向かうためのヒントがあった

 
 産業界に太いパイプをもつTHKも、大学との接点は決して多くない。「サーバールームに免震システムを設置してもらったり、実験装置にLMガイドやアクチュエータを使っていただく程度でした。そんな中、たまたま何度か取り引きのあった研究室の教授が医学部にいたので、とにかく会わせてもらったのです」
 面談は叶ったが、岸田の言葉にあまり熱心に耳を傾けてくれる様子はない。「たとえば身体の組織の実験に微小ストロークアクチュエータの需要はないかとか、いくつか仮説を立てて先生に提案を行ったのですが、『今は特に必要ないね』と私の提案は全て空振り。無為の時間だけが過ぎていったのです」
 しかし、この厳しい状況のなかで岸田は妙に冷静だった。やがて少しずつ、とっかかりを掴んでいく。「こちらから提示したアイデアに『これは使えない』と否定されたとき、『じゃあ、こうすれば使えますか?』と発想を広げていくことで会話のキャッチボールができます。それでも、また『使えないねえ』と言われるのですが(笑)、二度目の否定は一度目より少しだけゴールに近づいているのです」
 そして支店長の言葉を思い出し、県が行っている起業支援プログラムの説明をしたところ、教授が興味を示した。「大学の先生とは違う発想や知識を示すことで自分の存在を印象づけるのが狙いでした。するとそこから話が広がり、この日のうちに試験装置用の小型アクチュエータの受注に成功したのです」
 それは小さなビジネスだった。しかしそこから岸田の挑戦が始まっていく。

協業 WIN-WINの関係を築くために自ら買って出たプロデューサー役

 
 「岸田さん、家具屋さんとはつきあいはない?」最初の商品の納入後、フォローのために大学を訪れた岸田に、教授がこう声をかけた。聞くと、体幹を整えるリハビリ機器を考えていたが、製造・販売のできる企業を探していたらしい。これは産・学・官のプロジェクトにつなげるチャンスだ。しかしそこで少し考える。「もし成功したとしても、THKは必要な部品を提供するだけになってしまいます。それなら自分がプロデューサーになることで、もっと重要な役割を果たしたい。そこで、『私に考えがあります。企画させてください』と提案し、プロジェクトチームづくりを任せてもらったのです」
 実は教授から話を聞いた段階で岸田にはすでに心づもりがあった。THKと長いつきあいのある老舗の機械メーカーに強力なキーパーソンがいることを思い出したのだ。「そこは機械の製造を行っていた企業だったのですが、社内に新事業企画室を設け、新たなビジネスを積極的に手掛けていました。そのチームのリーダーであれば、教授のアイデアもおもしろがってくれると思ったのです」

無限 どこでも応用できるTHK製品だからこそ市場開拓には戦略と戦術が問われる

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 両者を結びつけたところ、リハビリ機器の開発が正式に決まる。計画通り事業がスタートしたのは大きな喜びだったが、もうひとつ、岸田にはうれしかったことがある。それは、老舗機械メーカーのリーダーからのこんな言葉だった。
「我々も医療分野に関心があったが、医師と関係を築くには20年かかると言われ、半分、あきらめていたんだ。でも、岸田君のおかげでチャンスをつかめたよ」
 もちろん教授もこの成果には満足しており、まさにWIN-WINの関係を築けたのである。「今回は官の協力は必要なかったので、企業と大学そして私自身の『産・学・僕』のプロジェクトになりましたが、そこに関わる全員にとって利益があったのですから、大成功でしょう」
 新しい福祉機器は試作を終え、各地の医療・福祉施設などでテストを重ねている。製品化への最後の作業を進めながら、岸田はすでに次の営業先を回っていた。「THKの製品は動く所を見つけ出せれば、どんな機器にも応用が可能なのですから、新市場が開拓できる分野は無限にあるといっていいでしょう。だからといって、ただ闇雲に荒野を走り回っても成果は得られない。自分なりに信じられるゴールをみつけ、あとはそこに向かうための手段をとことん考え抜き、実行してみることが必要なのではないでしょうか」

エントリーはリクナビから

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