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7THKスピリットとは何か? Made in Japanは数あれど、Born in Japanは少ない。日本発のFA技術であるLMガイド。その画期的な製品はどのようにして創造されたのか。創業時の技術史を振り返りながら、 今なお脈々と波打つTHKのプロダクト・アウトの精神を紐解く。

第三章 半導体産業を牽引

エレクトロニクス謳歌の時代 半導体の発展を支える
 1970年代後半から90年代の20年余はエレクトロニクス謳歌の時代。21世紀はこれを受け継いで始まった。トランジスタの集積化競争から始まり、IC、LSI、超LSIと進んだ半導体産業。日本の半導体メーカーは、集積化に最も適していたメモリーに特化して技術力を磨いていった。そしてメモリーの高性能化は、パソコンをはじめ、各種のエレクトロニクス製品を登場させた。
 集積化が進むにつれて、メモリーをつくるプロセスも複雑化していく。その製造プロセスは大きく前工程と後工程とに分けられ、その数はざっと200以上にもなる。一言でいえば基盤となるシリコンウエハーに電子的な機能を付与するのが前工程で、後工程で実際に使うチップの形にする。LMガイドを中心としたTHKの直動システムは、当初後工程のダイシング装置や検査装置などに使われたが、昔から24時間、365日フル稼働の半導体工場において、故障しない信頼性が高く評価され、ほとんどの半導体製造装置に入り込むこととなった。
高速で動き、確実に停止する 製造装置業界が 待ちに待った 要素技術
 日本の半導体メーカーはメモリーをお家芸に設計技術や生産技術を蓄積し、世界一の実力を勝ち取った。そこには回路設計技術をはじめ、各種の製造技術・装置の高度化、高性能化に向けた半導体メーカーや製造装置メーカーの努力があったことは言うまでもないが、装置の直線運動を担うLMガイドが果たした役割は極めて大きい。
 LMガイドは、シリコンウエハーを所定の位置にピタリと停めたり送ったり、高速で搬送したりするのはお手のものだ。たとえば、ダイシング装置はシリコンウエハーに作り込まれたチップを回転させた薄い砥石で切断する。高速で動かし、しかも正確に切断位置を確認して作業しなければならないが、こうした動きを実現するには、従来の「すべり案内」では困難で、「ころがり」、つまり直動システムでしか対応できない。高速で動き、確実に停止する、そのうえ省エネルギーというLMガイドは、製造装置業界が待ちに待った、ブレークスルーを可能にする要素技術だった。
プロダクトアウト思想で多彩な市場を創造していく
 THKには「プロダクトアウト」という思想がある。「顧客の言うとおりにつくるスタンスではなく、何を求めているか顧客の不満の顔から読み取る」。たとえばLMガイドは、顧客に言われてつくった製品ではなく、その他のTHK製品も、いずれも独自開発である。ユーザーとの共同開発では、利用範囲が制約されてしまう。直動システムのリーダーとして、多彩な市場を開拓して来られたわけは、この独自開発のスタンスにあるのだろう。だが「プロダクトアウト」を貫くには、技術力と先を読む目、またポケットにどれだけアイデアをもっているかが勝負となる。THKという企業のポケットには、ユーザーが解決を求めるタネがぎっしりと詰まっている。
 これまで、THKは数多くの市場を開拓してきた。主力は工作機械であり、産業用ロボット、半導体製造装置分野だったが、市場はこれだけではない。医療・福祉機器、自動車、航空機、鉄道車両、免震・制震装置、発電装置、民生ロボットなどが控えており、開拓は確実に進んでいる。

To the next future.

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