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省エネルギー・地球温暖化防止

THK カーボンニュートラルの中長期目標

THKグループは、世界が直面する課題のひとつである、地球温暖化がもたらす気候変動リスクに向き合い、その解決手段として、温室効果ガス排出量削減の「中期目標」および「長期目標」を策定しました。
(2021年8月、取締役会承認)
今後も、グループ一丸となって、カーボンニュートラル社会の実現に向けた、有効な施策を推進していきます。
なお、取り組みの進捗状況については、適時、適切に開示します。

【中期目標】

2030年CO2排出量 基準年2018年 50%削減
対象範囲:国内THK、国内グループ会社
2018年実績値:106,514 t-CO2
2030年目標値:53,257 t-CO2

【長期目標】

2050年CO2排出量:実質ゼロ*にする
対象範囲:THKグループ全体

*実質ゼロ:CO2などの温室効果ガスの人為的な発生源による排出量と、森林等の吸収源による除去量との間の均衡を達成すること(環境省HPより抜粋)

省エネルギーの取り組み

省エネ対応

企業活動による「負の影響の最小化」と「正の影響の強化」により、社会と企業が、サステナビリティに代表される共通価値の創造につながることを踏まえ、個の最適化だけでなく、全体最適で行動していくという考えのもと、持続可能な社会の実現に向けたさまざまな取り組みを進めています。
特に、世界が直面する課題である地球温暖化がもたらす気候変動リスクに対応するため、温室効果ガス排出量削減の「中期目標」および「長期目標」を策定しました(2021年8月、取締役会承認)。
「負の影響の最小化」対応としては、カーボンニュートラル推進プロジェクトを発足させ、事業活動におけるCO2排出量の更なる削減に取り組んでいます。一方「正の影響の強化」対応としては、省エネに貢献する直動製品をはじめとする製品やサービスの拡充を図っています。目標を達成に向け、今後も様々な取り組みを加速させていきます。

図

温室効果ガス排出量の第三者検証

当社ではエネルギーを起源とする温室効果ガス(以下、GHG)の排出量の正確さを期すため、THK5工場(山形、甲府、岐阜、三重、山口)を対象に2022年度(2022年1月1日~12月31日)のScope1*1、Scope2*2のGHG排出量算定について一般財団法人 日本品質保証機構に検証を依頼しました。
その結果、両ScopeのGHG排出量の算定はISO14064-3に定める算定ルールに準拠している旨、一般財団法人日本品質保証機構より第三者検証を受けています(検証基準ISO14064-3、限定的保証水準)。

2022年度 THK株式会社 GHG排出量 算定報告書

2022年度:2022年1月1日~12月31日
対象範囲:5工場(山口工場、山形工場、甲府工場、三重工場、岐阜工場)
対象項目:Scope1、2のエネルギー起源CO2

Scope1 9,171 t-CO2
Scope2 66,967 t-CO2
合計 76,138 t-CO2

*1 Scope1:事業者自らによる温室効果ガスの直接排出
*2 Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出

温室効果ガス排出量検証報告書
温室効果ガス排出量検証報告書【附属書】

取り組みと実績

LED更新状況

2022年度のLED更新状況および効果は以下の通りです。

拠点 場所 時期 種別および本数 削減量
電気使用量(kWh)
山形 第一工場 通年 蛍光灯×14 7
第二工場 通年 蛍光灯×74 53
甲府 各所 5月 水銀灯×19 6,012
三重 組立検査室 8月 改造型LED×307 7,000
半製品倉庫、商品センター倉庫、建材倉庫 8月 水銀灯×60
蛍光灯×59
8,233
保全工場 5月 水銀灯×10
蛍光灯×10
1,895
岐阜 工場棟、試験棟、E倉庫 12月 蛍光灯×514
ダウンライト×66
非常灯×120
52,379
山口 テクニカル工場外部屋根
商品センター事務所
5月 蛍光灯×135
包装梱包エリア
山口商品センター
1月 水銀灯×101
THK新潟 事務所棟他 10月 蛍光灯×148 3,038
THKインテックス仙台 事務棟 11-12月 蛍光灯×780
THKインテックス三島 第一工場組立課
第二工場機械課
1-11月 蛍光灯×131 15,014
THKリズム浜松 事務所(建屋区分:B66) 6月 蛍光灯×18 1,247
THKリズム引佐 工場(中央部) 9月 蛍光灯×20 803
THKアメリカ 事務所 通年 蛍光灯×200
THK無錫 廊下等 通年 蛍光灯×334
THK常州 駐車場(電動バイクエリア) 5月 蛍光灯×48 3.55
一期工場通路 5月 蛍光灯×9 0.43
一期工場コンプレッサー 5月 蛍光灯×12 0.58
一期工場空調室 5月 蛍光灯×12 0.58
一期工場部品倉庫 5月 蛍光灯×60 2.88
TRA CZECH 材料倉庫 5月 蛍光灯×12 5
品質保証部 5月 蛍光灯×30 3
出荷場 6月 蛍光灯×10 5
北ホール 9月 蛍光灯×68 8
St. Catharines 駐車場 通年 蛍光灯×36
TRA ドイツ 出荷場 2月 蛍光灯×116 14

各生産拠点での取り組み

山形工場

温水ボイラー

11月に第2工場の空調暖房用の熱源工程で使用している重油を燃料とする温水ボイラーをLPGタイプに更新しました。結果、CO2排出量約430.4t-CO2/年、原油換算量約140.4kℓ/年の削減となりました。

更新した温水ボイラー
更新した温水ボイラー

甲府工場

コンプレッサーの更新

8月に第3、4工場のコンプレッサーを老朽化のため更新しました。結果、CO2排出量約21t-CO2/年、原油換算量約13kl/年の削減となりました。

更新したコンプレッサー
更新したコンプレッサー

フォークリフトの更新

工場内で使用するフォークリフトでガソリンおよび軽油を燃料とする3台を1月にバッテリー車へ切り替えました。結果、工場内で使用するフォークリフトは全てバッテリータイプになるとともに、CO2排出削減量約3t-CO2/年、原油換算量約1kℓ/年の削減となりました。

バッテリーフォークリフト
バッテリーフォークリフト

三重工場

コンプレッサーの更新

11月に第3研磨工場のコンプレッサーを老朽化のため、更新しました。結果、CO2排出量約0.17t-CO2/年、原油換算量約0.11kℓ/年の削減となりました。

更新したコンプレッサー
更新したコンプレッサー

山口工場

コンプレッサーの更新

8月に第3工場のコンプレッサーを老朽化のため更新しました。結果、CO2排出量約32t-CO2/年、原油換算量約15kl/年の削減となりました。

更新したコンプレッサー
更新したコンプレッサー

ボイラーの更新

10月に研修センターのボイラーをA重油からLPGを燃料とするタイプに更新しました。結果、CO2排出量約26t-CO2/年、原油換算量約36kl/年の削減となりました。

更新したボイラー
更新したボイラー

電気自動車の有効活用

6月より第1工場~テクニカル工場間の移動を従来のガソリン車から電気自動車へと切り替えました。結果、CO2排出削減量約18t-CO2/年、原油換算量約25kℓ/年の削減となりました。

新規導入した電気自動車
新規導入した電気自動車

コンプレッサー排熱の有効利用

第8工場のVR/VRG生産工程で使用しているコンプレッサー2台の圧縮エアー製作時の発熱を夏場は工場外へ放出、冬場は工場内へ還流させるため、排気ダクトにダンパーを設置し空調電力の削減を図りました。結果、CO2排出削減量約6t-CO2/年、原油換算量約8kℓ/年の削減となりました。

コンプレッサー排熱利用
コンプレッサー排熱利用

THK新潟工場

冷水設定温度の変更

第3工場1階恒温室で消費電力の削減を目的に、空調用水冷チラーユニットの冷水設定温度の変更(冷水出入口温度の差が少ない2月に9℃⇒11℃)を行いました。結果、CO2排出量約2t-CO2/年削減、原油換算量約1kl/年の削減となりました。

天吊りパッケージエアコン更新

第3工場洗浄室(5月)と第1工場防炭室(9月)のエアコンを老朽化のため、更新しました。結果、CO2排出量約1t-CO2/年、原油換算量約0.3kl/年の削減となりました。

更新した天吊りエアコン
更新した天吊りエアコン

屋根改修

第1工場生産技術課作業場の屋根の老朽化および冬季期間の結露防止を目的に改修工事を行いました。結果、CO2排出量約2t-CO2/年、原油換算量約1kl/年の削減となりました。

左:屋根改修
左:改修前 右:改修後

THKリズム 浜松工場

メインフィルター交換周期の見直し

5月からコンプレッサー用メインフィルターの交換周期を3年から2年とし、圧損ロスを低減しました。結果、CO2排出量約10t-CO2/年、原油換算量約6kl/年の削減となりました。

エアコンの更新

機械加工工場のエアコンは旧フロン(R22)を使用しているため、6月に最新機種に更新しました。結果、CO2排出量約2t-CO2/年、原油換算量約1kl/年の削減となりました。

更新したエアコン
更新したエアコン

フィルター清掃周期の見直し

5月からコンプレッサー吸い込みフィルターの清掃周期を6ヶ月から2ヶ月とし、負荷を低減させました。結果、CO2排出量約7t-CO2/年、原油換算量約4kl/年の削減となりました。

THKリズム 九州工場

工程の見直し

アルミリンクラインの工程を2月に見直し、作業工数(手作業、歩行数)削減のため洗浄乾燥設備を撤去し、自動エアーブロー装置を設置しました。結果、CO2排出量約16t-CO2/年、原油換算量約9.7kl/年の削減となりました。

THK無錫工場

ミストコレクター機能の追加

9月から12月にかけて研削盤、マシニングセンター等34台の設備のミストコレクターにインバーター機能を追加し、排気システム圧力バランス必要風量を設定しました。結果、 CO2排出量約84t-CO2/年、原油換算量約32kl/年の削減となりました。なお、残りの設備についても順次、同機能の追加を進めていく予定です。

インバーター機能を付加したミストコレクター
インバーター機能を付加したミストコレクター

THK常州工場

電動フォークリフト

8月に部品倉庫のフォークリフト2台を電動タイプに更新しました。結果、燃油使用量約2,400l/年の削減、CO2排出量約6t-CO2/年の削減となりました。

更新した電動フォークリフト
更新した電動フォークリフト

電気自動車の運用

6月から社有車として電気自動車を1台採用しました。結果、CO2排出量約1t-CO2/年の削減となりました。

新規導入した電気自動車
新規導入した電気自動車

定時充電装置の設置

6月から電気エネルギーのロスを減らし、火災のリスクを減らす目的で駐車場(電動バイクエリア)とフォークリフト配電盤に時間で充電を行う装置を設置しました。結果、電気使用量約122,859Kwh/年、CO2排出量約98t-CO2/年の削減となりました。

太陽光発電

2期工場の屋上に太陽光パネルを設置し、6月から運用を開始しました。結果、年間発電量約87.4万kWh、CO2排出量約618t-CO2/年の削減となりました。

新規設置した太陽光パネル
新規設置した太陽光パネル

TRA Czech

コンプレッサー排熱の有効利用

生産現場で使用しているコンプレッサーの排熱を暖房設備内として使用しました。結果、CO2排出削減量約142t-CO2/年、原油換算量約81kℓ/年の削減となりました。

コンプレッサー排熱利用
コンプレッサー排熱利用

TRA St. Catharines

Ontario Industrial Energy Efficiency Program

Industrial Energy Efficiency Programは2026年までにオンタリオ州の330GWhの電力とピーク電力需要37.6MWの削減を目標としています。5~10月にかけて当社はこの計画ピーク電力需要部門に参加し、州のピーク5日間のうち4日間で2時間の電力使用量を削減しました。ピーク電力需要の削減により天然ガス工場は夏季期間に空調設備を起動させる必要がなくなり、その経費削減分は奨励金や補助金としてプログラムに参加している企業に還元されています。