ブックタイトルTHKアニュアルレポート2014-J

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概要

THKアニュアルレポート2014-J

輸送用機器分野における収益拡大に向けて FA(I Future Automotive Industry)事業部は、THK製品の自動車部品としての採用拡大を目的に1999年に発足しました。鋼球をアルミダイカスト鋳造でくるんで、鋼球とホルダを一体成形した同事業部の主力製品であるリンクボールは、ホルダが鉄製の従来品に比べて軽量ながら高い耐食性、耐摩耗性を実現しています。近年、燃費の向上が求められる中、THKのリンクボールは国内外の大手自動車メーカーから高い評価を受けています。また、2007年には、優れた鍛造技術を持つ自動車部品メーカーである株式会社リズムを連結子会社化しました。以来、FAI事業部ではリズムを加え、一体となり事業を展開し、2010年6月には連携をより一層強化すべく、リズムの商号を「THKリズム株式会社」に変更しました。さらなるシナジーを追求し、世界の自動車市場の変化に対して迅速かつ的確に対応することにより、存在感のあるサプライヤーとなることを目指しています。THKリズムとのさらなるシナジーの実現に向けて FAI事業部を取り巻く環境としては、中長期的には自動車の生産地域の拡大と新興市場での需要の増大が見込まれます。また、世界的な環境保全ニーズの高まりとともに、自動車の軽量化、省エネルギー化がますます進んでいくことが考えられ、ハイブリッド自動車や電気自動車が普及していくことが予想されます。こうした中で、採用数の一層の増加に向け、THKリズムとのシナジーをさらに高めるべく取り組んでいます。 これまでの具体的な成果として、【管理面】では、管理機能をTHKリズム本社に集約したことにより、多くの受注を従来より少ない人員で対応することが可能となり、採用拡大のスピードを高める体制を構築することができました。【販売面】では、国内外の完成車メーカーとの取引があるTHKの販路を活かしたTHKリズム製品の提案を実施するとともに、海外における支店の統合やスタッフの連携強化なども図っています。【生産面】では、グローバルな事業展開を推進するとともに、機動的かつ効率的な事業運営と輸送用機器関連事業の収益力向上を目的として、国内や中国においてTHK製品であるリンクボールの製造をTHKリズムに移管しました。LMガイドのトップメーカーであるTHKの持つ高い生産技術力に加え、自動車部品メーカーのTHKリズムならではの生産管理手法及び品質管理手法などによって、よりコスト競争力のある製品の生産が可能になりました。【技術面】では、双方の技術交流を促進すべく分科会を設置しました。ここでは、THKリズムが持つ鍛造技術をTHKのコア製品であるLMガイドの生産へ応用させるなど、今後、消費財分野での採用拡大に向けて、LMガイドのコスト競争力を高める活動を実施しています。このように管理、販売、生産、技術それぞれにおいて、THKリズムとのシナジーは顕在化しています。 2013年度はこれらの取り組みに加え、メキシコのほか、南北アメリカへの製品供給体制を強化すべくメキシコに設立したTHK RHYTHM MEXICANAが客先への納入を開始しました。自動車部品の生産からスタートしますが、将来的には自動車関連機器としてLMガイドを含めた直動関連製品の生産も視野に入れています。 今後も採用数の増加に向けてシナジーの顕在化への取り組みをより加速させていきます。加えて、スタビライザリンクのほか、次世代のステアリング、ブレーキ、サスペンションに加えてインテリアなど自動車の様々な機構において直動関連製品の採用拡大に努め、輸送用機器分野における収益性を向上させていきます。FAI事業部リンクボール採用例FAITHK ANNUAL REPORT 2014 17