ブックタイトルTHKアニュアルレポート2016
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THKアニュアルレポート2016
社長メッセージ定に対して需要が下回る中、短期的にはコストコントロールを実施したことにより、11月に発表した修正計画に対する売上高の増加分を営業利益の増加へと繋げることができました。2017年3月期については、外部環境の見通しや足元の受注状況に加え、前期は4ヵ月分の連結だったTRAの業績が12ヵ月分連結されることなどを踏まえ、売上高は前期比8.9%増の2,620億円を計画しています。一方、利益面では、主に産業機器向けの減収に加え、為替が前期に比べて円高になると見込むことなどから、営業利益は前期比9.4%減の210億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比3.1%増の140億円を計画しています。中期経営計画について当社は、2015年3月期に2017年3月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を発表し、連結売上高2,500億円、営業利益400億円、ROE10%以上という目標の達成に向けて各種施策を実行してきました。これまでの取り組みにより成長の基盤を着実に構築してきましたが、2015年3月期の発表時に想定していた外部環境並びに内部要因に乖離が生じています。TRAのグループ化といったプラスの内部要因があった一方で、3.8%を想定していたIMF(国際通貨基金)発表の世界経済成長率は平均3.2%に止まり、2016年も7月時点で3.1%の見通しとなっています。これらの状況を踏まえ、社内的に中期経営計画の見直しを実施していますが、外部環境が不透明であることから、対外的には今後の取り組み内容のみを開示しています。そのような中、中期経営計画において実現できたこと、いまだ実現できておらず、より努力が必要であったことを点検しています。営業戦略の再構築については、取り組み自体は概ね順調に進捗しています。販売網の拡充では、中国における当社製品の取扱店数は中期経営計画の開始前となる2014年3月期と比較して約3.5倍に増加しました。中国におけるボリュームゾーン対応製品の売上高も、2016年3月期は経済成長の減速を受けて減少したものの、2014年3月期比では増加しています。さらにマーケティング機能の強化では、今後の売上高拡大に向けて新システムの導入や組織の変更など様々な取り組みを進めています。新規分野への展開については、医療機器、免震・制震装置分野の売上高は2014年3月期比で増加しており、今後は航空機、再生可能エネルギー分野もさらに強化していきます。輸送機器分野については、TRAのグループ化によりL&S事業をさらに拡大させるとともに、LMガイドやボールねじといった直動製品の自動車における重要な機構での採用拡大を図っています。新成長戦略当社はこれまで「グローバル展開」と「新規分野への展開」という2つの戦略軸で事業を展開してきました。しかしながら、IoT(Internet of Things)をはじめとする技術の発展などに伴い、それらに即応した「ビジネススタイルの変革」が必要と考え、新たな戦略軸として追加しました。IoT、クラウド、AI、ロボットを徹底的に活用することにより、「誰に」「何を」「どこで」「どのように」販売するのか、生産するのかといった、ビジネスの進め方や仕組みを変革させ、ビジネス領域のさらなる拡大を図っていきます。なお、新たな成長戦略のもと、トップライン拡大とボトムライン強化を図っていきますが、この度のTRAのグループ化による輸送機器事業の拡大に伴い、今後は産業機器と輸送機器という2つの分野で事業を展開していきます。08 THK ANNUAL REPORT 2016