2019年01月31日
会社情報
飛躍的な低トルク化を実現した 「垂直軸風車用 低トルク シャフトユニットWLS」、新エネルギー財団会長賞 受賞
THKの垂直軸風車用 低トルクシャフトユニットWLSは、一般財団法人新エネルギー財団主催の新エネ大賞※1において、「新エネルギー財団会長賞」を受賞しました。
2014年度の日本風力エネルギー学会論文賞(受賞論文はこちら)に引き続いての受賞です。
※1「新エネ大賞」とは,新エネルギーの導入促進、普及及び啓発を目的に、新エネルギーに係る商品、新エネルギーの導入、普及啓発活動において、優れたものを表彰したものです。
受賞名 | 平成30年度新エネ大賞 新エネルギー財団会長賞 |
受賞製品 | 垂直軸風車用 低トルクシャフトユニットWLS |
【WLSの特性】
- WLSの軸受はJIS規格品に比べ、摩擦損失を大幅削減し、発電効率が3ポイント向上します
- 組立・調整不要の完成体ユニットのため、風車メーカーが自社の専門領域に集中できます
- 国際安全基準IEC61400-2や日本安全基準JSWTA0001の規格に則った、十分な強度、耐久性、安全性を達成します
【WLSの開発背景と今後の展開】
日本の風力発電市場※2は、2016年度の市場規模は321億円に対し、2030年に2160億まで広がることが見込まれており、約7倍の拡大基調です。一方、2018年度に再生エネルギー固定価格買取制度(FIT:Feed-in Tariff)における小形風力カテゴリーが廃止になりましたが、SDGs(持続可能な開発目標)やRE100(Renewable Energy 100%)の広がりによる、世界的な再生エネルギー利用の拡大に伴い、小形風力発電機の更なる高性能・高効率化が求められます。
2017年2月に上市したWLSは、風車の使用条件に最適な軸受を採用し、飛躍的な低トルク化(従来品の50%以下)を実現しました。そのため、エネルギーロスを大幅に抑えることが可能となり、発電効率が3ポイント向上しました。「新エネ大賞」でも、この点を評価いただきました。
WLSは、株式会社シルフィードの「独立電源用小形風力発電機」や株式会社チャレナジーの「垂直軸型マグナス風力発電機」などに採用されています。THKはLMガイドやボールねじなどで培った転がり技術を活かして、今後とも風力発電事業の支援を行います。
※2「風力発電市場は2030年に10兆円に迫る、国内市場は7倍に」スマートジャパン 2017年01月06日掲載