ボールスプライン
ボールスプラインはころがり案内のスプライン軸受です。
軸に設けられた溝をボールが転がることで許容荷重がリニアブッシュより大きく、直線運動を行いながらトルク伝達もできる画期的な製品です。
種類
特長
構造と特長
ボールスプラインは、精密研削されたスプライン軸の転動面を、スプラインナットに組込まれたボールがなめらかな直線運動をしながら、トルク伝達ができる画期的な直動システムです。
さらに従来の構造と異なり、1個のスプラインナットで予圧(プリロード)が与えられるため、振動衝撃荷重が作用する過酷な使用箇所、高精度の位置決め精度が必要な箇所、および高速運動性能が要求される箇所などで高性能を発揮します。
またリニアブッシュの代わりとして使用する場合、同一軸径で10数倍の定格荷重を持っているためコンパクトな設計ができ、オーバーハング荷重、モーメントが作用するような場合でも使用できるため、高い安全性と長寿命が得られます。


ボ ールに近似したR溝形状
リニアブッシュは転がり案内として歴史が古く、今でも幅広く採用されています。リニアブッシュは点接触のため、最小摩擦抵抗で直線運動し、軽快な運動が得られますが、許容荷重が小さいことが課題とされています。ボールスプラインとリニアブッシュの大きな違いは転動溝があることです。転動溝はボールに近似したR溝形状をしているため、点接触に比べ接触している面積が広くなります。

受けることができる荷重がUP
例えば1000Nの荷重を受けるために リニアブッシュだと13本必要なところ、 同じ軸径・ボール径・ボール数の ボールスプラインだと1本で受けることができます。

大幅な長寿命を実現
例えば同じ軸径・ボール径・ボール数のリニアブッシュとボールスプラインの場合、リニアブッシュは荷物1個で疲れますが、ボールスプラインは2200個運ぶことが可能になります。

コンパクト化が可能
例えば、同じ荷重を受ける装置を設計する場合、スプラインナット外径寸法は約1/3になります。
