総ボールタイプ高トルク形ボールスプライン
高トルク形ボールスプラインは、スプライン軸の外周に120°等配された3条の転動突起部をそれぞれ左右から挟み込むように6条の負荷ボール列が配置されています。
転動面は、ボール径に近似したR溝形状に精密研削加工されており、スプライン軸またはスプラインナットからトルクが負荷すると、6条の負荷ボール列のうちでトルク負荷方向にある3条列が均等に負荷し、回転中心が自動的に決まります。逆転した場合は、逆方向にある3条列が負荷します。
ボール列はスプラインナットの内径に組込まれたリテーナにより整列循環運動するように保持されているため、スプライン軸を抜いてもボールが脱落することはありません。
種類
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- ロングタイプ
- 高トルク形
- 角形ナットタイプ
- フランジタイプ
- 円筒タイプ
- 中実スプライン軸
- 中空スプライン軸
- 高トルク形
- 円筒タイプ
- 中実スプライン軸
- 中空スプライン軸
スプライン軸径ø : 15,20,25,30,40,50,70,85,100
- 高トルク形
- ロングタイプ
- 円筒タイプ
- 中実スプライン軸
- 中空スプライン軸
スプライン軸径ø : 20,25,30,40,50,60,70,85,100,120,150
- 高トルク形
- フランジタイプ
- 中実スプライン軸
- 中空スプライン軸
スプライン軸径ø : 15,20,25,30,40,50,60,70,85,100
- 高トルク形
- フランジタイプ
- 中実スプライン軸
- 中空スプライン軸
スプライン軸径ø : 15,20,25,30,40,50,60,70,85,100
- 高トルク形
- 角形ナットタイプ
- 中実スプライン軸
- 中空スプライン軸
スプライン軸径ø : 15,20,25,30,40,50
特長
構造と特長
高トルク形ボールスプラインは、図1 のようにスプライン軸の外周に120°等配された3条の転動突起部をそれぞれ左右から挟み込むように6条の負荷ボール列が配置されています。
転動面は、ボール径に近似したR溝形状に精密研削加工されており、スプライン軸またはスプラインナットからトルクが負荷すると、6条の負荷ボール列のうちでトルク負荷方向にある3条列が均等に負荷し、回転中心が自動的に決まります。逆転した場合は、逆方向にある3条列が負荷します。
ボール列はスプラインナットの内径に組込まれたリテーナにより整列循環運動するように保持されているため、スプライン軸を抜いてもボールが脱落することはありません。
アンギュララッシ“ゼロ”
高トルク形ボールスプラインは1個のスプラインナットで予圧を与えてアンギュララッシをゼロにし、剛性を上げることができます。
従来のサーキュラーアーク溝やゴシックアーチ溝を持つボールスプラインのように、予圧をかけるために2個のスプラインナットをねじって使用する必要はなく、コンパクトな設計を容易にします。
高剛性と正確な位置決め
接触角が大きく、しかも1個のスプラインナットで予圧を与えることができるため、初期変位は少なく、高い剛性と正確な位置決め精度が得られます。
高速運動・高速回転が可能
小さい摩擦力と、優れた潤滑剤保持構造および剛性のあるリテーナの採用により、高速直線運動にもグリース潤滑で長時間の使用が可能です。また負荷ボールと無負荷ボールの半径方向距離がほぼ等しいため、高速回転時にもボールに作用する遠心力の影響は小さく、スムーズな直線運動が得られます。
コンパクトな設計
従来のボールスプラインのように無負荷ボールを外周側に循環させていないため、スプラインナットの外径は小さく、スペースを取らないコンパクトな設計ができます。
ボール保持タイプ
リテーナによりスプライン軸からスプラインナットを抜いてもボールが脱落しません。
重荷重用リニアブッシュとして使用可能
ボール転動面は、ボールの半径とほぼ等しいR溝形状に成形されているため、ボールの接触面積は大きく、ラジアル荷重負荷に対しても大きな負荷性能を持っています。
2軸平行使用を1軸使用に変更
1軸でトルク方向とラジアル方向の荷重が負荷できるため、今まで2軸を平行に使用していた箇所を1軸にすることができ、取付けが簡単でスペースをとらない設計が可能です。
用途
工業用ロボットの支柱およびアーム、オートローダ、トランスファマシン、自動搬送装置、タイヤ成形機、スポット溶接機スピンドル、高速自動塗装ガイド軸、リベッティングマシン、捲線機、放電加工機ワークヘッド、研削盤スピンドル駆動軸、各種変速装置、精密インデックス軸などに使用されている信頼性の高い直動システムです。
スプライン軸の種類
精密中実スプライン軸(標準タイプ)
特殊スプライン軸
中空スプライン軸(Kタイプ)
ハウジング内径公差
スプラインナットとハウジングのはめあいは、一般的には中間ばめとします。ボールスプラインの精度をさほど必要としない場合は、すきまばめとします。
ハウジング内径公差 |
一般的な使用条件 |
H7 |
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すきまをおさえる場合 |
J6 |