リンクボールの選定
軸受の選定は(1)式から求められる許容荷重と、(2)式から求められる動負荷容量の2つを満足する必要があります。
許容荷重 P
寸法表に記載されている降伏点強度は、軸受の機械的強度を示します。BL形は、ボール付きシャンク部にラジアル方向の荷重を加えたときの強度を示します。RBI形は、ホルダに対してボール付きシャンク部にアキシアル方向の荷重を加えたときの強度を示します。(荷重方向については、荷重方向の呼び方をご参照ください。)
表1 安全係数(fS)
荷 重 の 種 類 | fSの下限 |
---|---|
一方向で一定荷重 | 2~3 |
一方向で変動荷重 | 3~5 |
方向変動荷重 | 5~8 |
荷重の種類により、機械強度上から次式を満足する軸受を選定してください。

P | 許容荷重 (N) |
---|---|
Pk | 降伏点強度 (N) |
fS | 安全係数 (表1参照) |
動負荷容量 Cd
動負荷容量(Cd)とは、リンクボールが回転または揺動運動するときに、球面部が焼付けを起こさずに負荷できる限界の荷重を示します。動負荷容量は寸法表に記載された静負荷容量(Cs)※からつぎの近似式により求められます。

Cd | 動負荷容量 (N) |
---|---|
Cs | 静負荷容量 (N) |
n | 毎分回転数 (min-1) |
- ※ 静負荷容量(Cs)とは、球面部の投影面積に許容面圧をかけて求めた数値を示し、動負荷容量を求めるときに使用します。