社長COOの挨拶・抱負
ステークホルダーとの共創により、豊かな社会作りに貢献する
1971年に創業し、現在は連結ベースで約1万3千人のグループとなった会社の社長を引き継いでいくことは、大変名誉なこととともに、その重責に身の引き締まる思いです。
近年、新型コロナウイルスで始まった感染症の脅威やGゼロの世界での地政学リスクの増大、地球温暖化の深刻化、ロボットやAI等、人の仕事を代替するテクノロジーの浸透等、様々な社会課題が複雑に絡み合いながら、実生活や実ビジネスに大きな変化の波を起こしています。そのようななか、中長期的な視点を持ち、THKグループが持続的に成長できる実行基盤を、スピード感を持って整えていくことが私の役割だと思っています。
“THK”という社名は、“Toughness”(頑丈で長持ちする製品をお届けする)、“High Quality”(世界最高品質の製品をお届けする)、“Know-how”(新たなノウハウづくりのお手伝いをする)というお客様へのノルマの頭文字から構成され、当社のブランドでもあり、社員一人ひとりが大切にするコアバリューです。これまで当社は「世にない新しいものを提案し、世に新しい風を吹き込み、豊かな社会作りに貢献する」という経営理念のもと、全社一丸となり歩みを続けてきました。50年以上にわたりビジネスを続けてきた中で、得られた教訓あるいは価値観を私も大事に引き継いでいきたいと思います。その1つ目は、社員を大切にすることです。当社にとって社員は最も重要な資産であり、長く「人財」という言葉を使っているのがその表れです。社員が生き生きと働ける環境の整備と世の中に価値を提供できる社員を輩出し続けられるよう、教育と経験を積む機会の提供に注力していきます。2つ目は、お客様・お取引先様を大切にすることです。社会に価値を提供していくうえでパートナーであるお客様やお取引先様から信頼を得られているからこそ、現在の当社はあります。この信頼をさらに高め、共創していくことができるよう努力してまいります。3つ目は、イノベーションを大切にすることです。当社の歴史は世の中になければ自ら作り上げる、もっと良いものがあればそれを具現化するトライ&エラーを繰り返してきています。単にお客様に言われたものを作ったり、誰かに言われたものを使ってきた訳ではありません。新しいものを作って終わりではなく、社会に浸透させることこそがイノベーションであり、これをしっかりと完遂してまいります。4つ目は、社会・株主様を大切にすることです。当社の事業活動の目的は、豊かな社会作りに貢献することであり、SDGs達成への貢献もその一環です。そのためには社員一人ひとりが力を発揮し、それを結集させる必要があるのと同時に、パートナーである株主様のご理解とご支援も大変重要となります。叱咤激励を含めた株主様の声にもしっかりと耳を傾けながら、事業活動を進めてまいります。
これらの当社の価値観を、時代環境の変化に合わせて、どのような形で活かしていくかが、大きな命題だと認識しています。環境が激しく変化するなか、ものづくりサービス業への転換により企業価値向上を成し遂げ、持続的にステークホルダーの皆様への還元をしっかりと果たしてまいります。そのために、事業基盤を強くすべきところは徹底的に強くし、変えるべきところは勇気をもって変えていく所存です。
引き続き皆様の変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。