2025年12月17日
製品
見て、触れて、ひらめく場所 ~豊田支店ショールームがつくる、体験から始まる技術提案~

THK豊田支店ショールームは、「技術を実際に体感できる場」として設計された体験型の拠点です。展示されている製品を「見る・触れる・動かす」という体験を通して、図面やカタログだけではつかみにくい、動きの質感や特性といった「感覚的な理解」を得ることができます。こうした体験は、設計・開発・保全をはじめ、ものづくりに携わる皆さまが新しい発想を得るきっかけにもなります。カタログでは十分に伝わりにくい「この動きが生まれる理由(動作の根拠)」を、実機を通してその場で直感的に理解できる点も大きな特長です。今回は、THKジャーナルの担当者がTHK豊田支店ショールームを取材しました。その魅力や展示の見どころをお届けします。
技術者の声から生まれた「学びの場」
このショールームは、現場の技術者から寄せられた「実感を伴う学びの場が欲しい」という声をもとに設計されました。
「図面を見ても動きが想像できない」
「数値だけでは違いが分からない」
「構造を実物で確認したい」
こうした要望に応えるため、“見て・触れて・ひらめく場所”をコンセプトに掲げています。

展示されているのは、THKが長年培ってきた機械要素部品の数々です。LMガイド、ボールねじ、アクチュエータなどを実際に触れながら、 構造や動きの違いを直感的に理解できます。重量の感覚、動きの滑らかさ、摩擦音の小ささなど、カタログのスペック表では伝わらない「体で感じる情報」を通じて、技術の本質に触れることができます。こうした情報は、図面の数値よりも実物から得る方が圧倒的に理解しやすく、設計に反映する際の判断の精度を高めます。 「なるほど、だからこういう動きをするのか。」 そんな納得の瞬間が、ショールームの至るところで生まれます。
知立という「現場に近い拠点」
THK豊田支店ショールームは、愛知県知立市にあります。 名鉄知立駅からほど近く、豊田・刈谷・安城といった製造業の中心エリアの交点に位置し、技術者が打合せや見学の合間に立ち寄れる距離感が魅力です。 敷地内には広い駐車スペースを確保し、社用車でも訪れやすい設計になっています。 また、建物にはTHKの免震装置が採用されており、 展示品だけでなく建物そのものを通じても技術を体感できます。

さらに屋上には太陽光パネルを設置しており、災害時には防災拠点としてライフラインの確保が可能です。従業員や地域の皆様の安全・安心を守るとともに、「現場と技術をつなぐ拠点」として発展を続けています。

技術を「見て」、そして「考える」空間へ
ショールームでは、単なる製品展示にとどまらず、工程全体のイメージをつかむための展示が充実しています。実際のラインを意識した多軸ユニットのデモ機では、複数のアクチュエータやリニアモータが連動し、ライン全体の動きを再現することで単体では見えにくい「システムとしての挙動」を確認することができます。搬送や位置決めなど工程の一部を再現しており、どの軸が荷重を受け、どこで剛性を確保すべきか、加減速時にどのような挙動があるかといった多軸構成ならではの設計ポイントが自然と見えてきます。複数軸の連動を見ることで、「工程として成立する動き」がイメージしやすくなり、設計検討の初期段階に役立つヒントを得ることができます。

また、LMガイドやボールねじ、アクチュエータのカットサンプルは特に人気があります。内部構造を視覚的に理解できるため、単体比較では分かりにくい構造の違いや特性を直感的に把握することができます。



見るから試すへ 動く技術を体験できるラボ
ショールームに隣接するTHKインテックスのラボでは、協働ロボット「NEXTAGE」や配膳ロボット「Lucki」、搬送ロボット「Oasis」を実際に動かして検証することができます。お客様自身のワークを用いた実験やティーチングも可能です。「導入前に確認したい」「自社環境で想定している動きが再現できるか確かめたい」といった要望に応える実証の場として、多くの技術者が訪れています。
ラボで撮影した動画を社内説明や上長への提案に活用するケースも多く、「検証された動き」を持ち帰れる点は、単なる展示会にはない大きな利点です。


人と話し、学び合う場所としての「技術セミナー」
ショールームでは、少人数制で実施する技術者向けセミナーを定期開催しています。基礎構造の理解から最適な選定、メンテナンスの実践まで、段階的に学べる内容が揃っています。
「図面やカタログを見ても分からない」「選定の判断に迷う」といった声を受けて、講師がカタログを開きながら一緒に製品を読み解くスタイルも特長のひとつです。単なる説明ではなく、どのように考えて選ぶのかというプロセスを共有することに重点が置かれており、ベテラン技術者からも「選び方の整理ができた」「判断の根拠が明確になった」といった感想が寄せられています。
セミナープログラム例
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基礎編:LMガイドやボールねじの構造・予圧・シリーズの違いを実機で理解していただけます。
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中級(選定)編:仕様書に落とし込める、選定の優先順位と要件設定について学べます。
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保全編:グリース封入の実習や異音・振動の兆候把握、寿命の考え方が分かります。
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電動アクチュエータ編:THKのモジュール製品を題材に、電動化が進む現場での設計・制御の考え方を実機で検証できます。また、組付け講習も実施しています。
また、セミナーの場では、自然と相談が生まれます。「この条件で使えるのか」「選定した形番で使えそうか」「荷重や速度の条件を変えたらどうなるか」といった問に対して、講師はその場で計算や図を交えて回答し、ときには即席の検討会のような雰囲気になることもあります。中には、「10mのロングストロークを超高速で走らせたい」「特殊な姿勢での取付条件を試したい」といった高度な相談が寄せられることもあります。
ショールーム内の展示を実際に見ながら会話を進められるため、理論 → 実物 → 再検討 という流れが自然に生まれ、理解が深まりやすい点が特長です。セミナーは座学だけではなく対話と実践の場となっています。技術者同士が悩みを共有し、答えを探していくプロセスそのものが学びになります。参加者からは「社内研修では得られないリアルな感覚がある」「質問しやすく、納得した状態で次の作業に進める」といった声が多く、リピーターも増えています。


体験がつなぐ、技術と人の距離
ショールームには営業・営業技術・設計者など、各分野の専門スタッフが常駐しています。展示を見ている最中に生まれた疑問を、その場で担当分野のスタッフに相談できる点は、豊田支店ならではの特長です。図面だけでは判断しづらい点や、選定で迷いやすい部分についても、実際の製品を前にしながら多角的な視点でアドバイスを得ることができ、初期検討の段階からより具体的な打合せへつなげやすい環境が整っています。
ショールームでは、展示を前に自然と会話が生まれます。「この構造ならこう使える」「この負荷が加わると動きが変わるか」といった具体的なやり取りが、自然に始まります。若手技術者にとっては、初めて触れる部品の動きを理解する場に、ベテラン技術者にとっては、判断基準を再確認する場になります。
相談内容も、設計の方向性から保全の改善、アクチュエータの使い方まで幅広く寄せられ、技術的な疑問をその場で解きほぐしながら次の検討へつなげていく、そんな「技術の立ち返り点」として、多くの来場者に活用されています。
行かなければ分からない「気づき」がある
THK豊田支店ショールームは、単なる製品紹介の場ではなく、体験と理解、検証、相談を一つの場所で完結できる「技術の拠点」ということを強く感じました。展示を見て触れることで、図面やデータだけでは分からない実際の挙動や設計意図をつかむことができます。カタログには載っていない微細な動き、音の変化、質量感、滑らかさ。それらを五感で確かめることで、部品が現場でどう機能するのかに対する理解が大きく深まります。現場の課題解決のヒントや、新しい設計の方向性は、こうした小さな体験から生まれることが少なくありません。ショールーム全体の特長は、技術を自分の感覚で確かめられることです。実物に触れ、動きを見て、必要であればラボで検証まで行えるという連続した体験こそが、来場された方から高く評価されているポイントです。
中部地区のみならず、西日本地区の皆様や遠方の方々にも、ぜひ一度訪れてほしい場所です。ここには、実際に来なければ分からない「発見」があります。ものづくりの未来を考えるすべての技術者に、豊田支店ショールームでその体験を味わっていただきたいと思います。
セミナー(対面)の優先案内はこちら
豊田支店ショールーム・ラボ・セミナー会場へのアクセスと予約方法
| THK株式会社 豊田支店 | |
|---|---|
| 所 在 地 | 〒472-0056 愛知県知立市宝3-5-19 |
| 営業時間 | 平日 9:00~17:00 |
| ショールーム見学 予約方法 | 見学予約フォームへ ※事前のご予約をお願いいたします。 |
| 連 絡 先 | ショールーム見学・ラボに関してのご質問・ご予約については、 以下までお問い合わせください。 代表電話 : 0566-82-3007 FAX : 0566-82-3870 代表メール : thk-toyota@thk.co.jp |
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