クロスローラーリングの組付けはつぎの手順で行ってください。

組付前の準備

  • ハウジングや他の組付部品は汚れのないようきれいに洗浄し、バリやカエリのないことを確認します。
  • クロスローラーリングの分離防止用ボルトを緩めます。
  • 二分割された外輪または内輪の合わせ目がずれている場合には、プラスチックハンマ等で軽く修正してから挿入してください(。リベット固定タイプはそのまま挿入してください。)

ハウジングまたは軸への挿入

クロスローラーリングは薄肉のため挿入中傾きやすいので、プラスチックハンマなどで水平出しをしながら少しずつ円周をハンマリングしながら挿入します。つきあて面に完全に密着した音が確認できるまで慎重にハンマリングします。

注)内輪を挿入する際には内輪を、外輪を挿入する際には外輪をハンマリングします。

RU形、RAU形の組付け方向について

RU形、RAU形には外輪にローラーを組込む為の挿入穴が設けられています。(埋め栓が取付けられています。)組付け時に、埋め栓の位置が最大負荷域と重なることが無いように、取付ける向きに注意してください。(埋め栓部は外周部がわずかに凹んでおり、側面に固定用のピンが打ち込まれている部分です。)

RA...C形の組付け方向について

RA...C形には外輪にローラーを組込む為の割り加工が施されています。
組付け時に、割り加工部が最大負荷域と重なることが無いように、取付ける向きに注意してください。(割り加工部は、製品名がマーキングされた側面に小さな二箇所の穴が加工された部分です。)

おさえフランジの取付け

  • おさえフランジは一体型回転輪(RB・RA形では内輪、RE形では外輪)から取付けます。RU形、RAU形の場合は回転軸側から取付けます。
  • おさえフランジをセットした後、おさえフランジを数回揺動させながら取付ボルトの位置を合わせます。RU形の場合も同様に、数回揺動させながら取付ボルトの位置を合わせます。
  • おさえボルトを取付けます。ボルトを手回ししたときに穴ずれによるボルトのせりのないことを確認します。
  • おさえボルトの締付けは、仮締めから本締めまで3~4段階に分けて対角線上に順に繰返して締付けます。2分割された内輪または外輪の締付時には、締付けるたびに一体形の外輪側または内輪側を4~5回ほど往復揺動(90°程度)させると、2分割の合わせ部のずれが修正できます。

取付手順とメンテナンス