カムフォロアの取付け

重荷重で使用する場合には、スタッドの給脂穴が負荷域に入らないよう取付ける必要があります。給脂穴の位置はスタッドのつば側面にマークが表示してあります。(図1参照)
なお、スタッド中央部の立穴は、回り止めまたはグリース給脂用の給脂穴として使用します。

外輪と相手転動面が片あたりにならないようご注意ください。また進行方向に対しカムフォロアが傾斜しないように組付けに注意してください。

偏心カムフォロアの取付け

偏心調整はつぎの要領で行います。

  • スタッドを取付穴に挿入し、ナットをスタッドが回る程度に軽く締込みます。このとき荷重方向に対してスタッドのマークを図2のように位置させます。
  • スタッド頭部の六角穴を利用し、スタッドを回転させて相手接触面とのすきま調整を行います。
  • 調整後スタッドが回らないようにしながらナットを締付けます。このときナットの最大締付トルク(下記 表1参照)をこえないよう注意が必要です。
スプリングワッシャの使用について

カムフォロアの固定にスプリングワッシャをご使用される場合、スプリングワッシャにバリやエッジがないことをご確認いただけますようお願いいたします。バリ・エッジがありますと締結した際にナットもしくは取付けブラケットがワッシャのバリ・エッジにより削られ、その削り屑がスタッドねじ部に付着し、ナットを締結する際に障害となって締結不足やねじ部の破損の原因となる場合があります。

取付方法について

カムフォロアを取付ける際は、マイナスドライバー溝、六角レンチ側を固定してナットをスパナで回してください。
マイナスドライバー溝、六角レンチ側を回した場合、カムフォロアのマイナスドライバー溝、六角穴が破損する可能性があります。

スタッドの締付トルク

カムフォロアのスタッドは、軸受荷重による曲げ応力、および引張応力を受けるので、ねじの締付トルクは表1に記載した値をこえないようにする必要があります。

振動、衝撃が作用し、取付用ねじのゆるむおそれのある場合は、スプリングワッシャを用いるか、あるいはJIS B 1181 3種の薄形ナットをダブルナットとして用いるか、またはゆるみ止めのきく特殊ナットを使用してください。

表1 ねじの最大締付トルク
適 用 形 番 最大締付トルク
N・m
CF、CFN、CFH、CFT、CFS、NUCF
2.5 0.18
3 0.392
4 0.98
5 1.96
6 2.94
8 7.84
10 10-1 16.7
12 12-1 29.4
16 70.6
18 98
20 20-1 137
24 24-1 245
30 30-1 30-2 480

注)※は標準材質(炭素鋼製)時の値です。ステンレス鋼製をご使用の場合は、この値の70%までとします。1N・mは0.102kgf・mです。

取付手順とメンテナンス