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切削工具の状態が分かって不良発生防止!「工具監視AIソリューション」

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切削工具イメージ


IoTとは“Internet of Things”の略称で、「モノのインターネット」と訳されます。インターネットに接続された様々なモノにセンサーや通信機器を搭載すると、それらのモノ同士が相互に通信やデータ交換を行うことができ、それにより自動化が進む、効率化が向上する、など人々の生活やビジネスに様々な価値を提供することができます。今回はTHKが提供するIoTソリューションについてご紹介いたします。

THKが提供するIoTソリューション『OMNIedge』とは

機械要素部品メーカーであるTHKは、2020年からデジタルの力を使いながら製造現場の様々なロスを削減できるソリューションを提供してまいりました。
第一弾は2020、21年に発売したLMガイド、ボールねじ、アクチュエータの直動部品向け、第二弾は2022年に発売した回転部品向けと、着実に対応製品の幅を広げるなか、海外にもいち早く展開しました。発売当初はTHK製品にだけ対応するIoTソリューションでしたが、今はTHK製品にとどまらず、ロスを削減し、設備総合効率(OEE)の向上に貢献できるものを次々とリリースしています。
*OEE:Overall Equipment Effectiveness 公益社団法人日本プラントメンテナンス協会により提唱された「設備総合効率」の略称

設備総合効率(OEE)の最大化のイメージ

設備総合効率(OEE)の最大化



製造現場ならではの切削工具についての困りごと

工作機械を使われている製造現場では、切削工具に関するお困りごとに悩まれている現状があります。

  • 切削工具のチッピング*などにより、不良や手直しが発生し、時間ロスを引き起こす

  • 切削工具のコストも積み重ねると膨大、かつ、昨今の切削工具の価格上昇で厳しさを増している

*チッピング:刃物の刃先(チップ)の一部が欠けてしまう現象


特に、夜間に自動運転を実施して加工していた場合、翌朝来てみたらチッピングによる不良が発生し、全数廃棄せざるをえなかった、再加工して検査をするメンバーを急遽アサインすることになり大変だったというお話をお聞きします。

また、切削工具の交換についても、従来は加工個数で管理されている企業様が多く、過去にチッピングや欠損などの経験をされると、交換時期を安全に設定しなおしされる傾向があり、安全係数が本来の寿命よりもかなり短くなってしまっているというお声もよく聞きます。もっと使うことができる可能性を残しつつも、交換せざるを得ないのでコストもかさみがちです。

切削工具に関しては上記2つのお声が多いですが、製造現場にある装置や機器がまだIoT化されていないという点もお客様の課題の一つとなっています。直近で納入された装置にはIoT機能がついているが、古くからお使いの装置にはついておらず、足並みを1つに揃えられないことにも気を揉んでいます。

お客様の困りごとのイメージ

お客様の困りごと



切削工具のロス削減につながる「工具監視AIソリューション」

そこでTHKは、AIを掛け合わせたソリューションによって、これらの困りごとを解決したいと考え、既存の工作機械でもセンサの後付けができ、切削工具の状態が測定できる「工具監視AIソリューション」を開発しました。CNCとの接続もないため、安心してご利用いただける点もご評価いただいております。

<主な特長>

工具監視AIソリューションの主な特長


日本には現役で稼働している工作機械(NCを積んでいるもの)が100万台近くあると想定しており、その中の半分近くが15年以上を経過しています。
OMNIedgeの部品予兆検知AIソリューション(直動、回転)とも同じですが、既存で稼働している工作機械にセンサを“後付け(レトロフィット)”できる方式になっています。本ソリューションではCT(電流センサ)を工作機械の制御盤内にある各モータのケーブルにクランプするだけの簡単設置なので、お客様の設置工数も非常に少なくて済むようになっています。加えて既述のとおり、CNCとの接続も不要ですので、安心してお使いいただけるだけではなく、接続のための外部費用を抑えることも可能にしています。センサは設置するだけで、工作機械やCNCのメーカーに縛られることなく、ご導入いただけます。

2つ目の特長は、ソフトウェア上での煩雑な設定が不要な点です。工程の登録と、切削工具の交換履歴をタブレット上で設定いただくだけで簡単にデータ取得ができます。収集したデータを元に、特徴量を抽出しAIが自動解析をおこない、切削工具がチッピングや欠損を起こした際の「正常時とは異なる」波形となったらお知らせをします。これにより、先ほど出てきた夜間の自動運転時などは加工を止めることもできるので、不良品の大量発生を防ぐことができます。

OMNIedgeの欠損・チッピング検知のイメージ

欠損・チッピング検知


工具監視AIソリューションでは、摩耗度モニタを利用した切削工具の寿命の再設定にも取り組んでいただくことが可能となります。まず、AIが摩耗度をスコアリングしてくれます。正常な時の交換までの摩耗度推移をプロットしておくことで、交換した後の摩耗度を比較することが可能です。まだ使えそうな場合はできあがった製品の品質をご確認いただきながら、目標加工数を引き上げていただくことができます。先に摩耗度が上がってきてしまった時にはアラートを出すことができるので、交換タイミングを最適に見直していただけます。

摩耗度モニタを利用した切削工具の寿命の設定イメージ

摩耗度モニタを利用した切削工具の寿命の設定



ご導入をご検討いただきたいお客様

THKの工具監視AIソリューションとは、工具監視の名のとおり、工作機械を使用されているマシンユーザー様が対象となります。特に自動車のエンジンや足回り、ブレーキ部品などを加工されているお客様が抱えている「切削工具の寿命を最適化してコストを抑えたい」、「チッピングによる不良、手直しのロスを減らしたい」というお困り事を解決できるソリューションだと考えています。昨今の切削工具の値上がりもあり、コストの問題が深刻化しているお客様も増えてきていますので、ロス発生時の損失と併せてご検討いただくことでROI(投資利益率)の高さを実感いただけます。

また、生産方式が、同じものを連続して加工していらっしゃる単一連続生産か、複数生産のラインで効果を発揮できるソリューションとなります。

単一連続連続生産と複数生産のイメージ

単一連続生産と複数生産


切削工具に関する困りごとや過去にトラブルが発生したご経験のあるお客様は、THKまでお問合せください。

このようなケースは、日本だけでなく、世界各地のマシンユーザー様の工場で発生していると思いますので、順次、このソリューションを各国でリリースしてまいります。

「工具監視AIソリューション|OMNIedge」はこちら(THKサイト)
「製造業向け IoTサービスOMNIedge」はこちら(THKサイト)
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