案内構造の設計

LMガイドはあらゆる使用条件を満足するように豊富な種類が用意されています。
一般的な水平使用から、立使用、逆使用、スラント使用、壁掛使用、1軸でモーメントを受ける使用など、スペースを最小限におさえて、長寿命・高剛性の直動案内が簡単に得られます。
ただし取付姿勢に応じてグリースニップルや配管継手をLMブロックのどの位置に取付けるかを検討する必要があります。
取付姿勢が水平使用以外では潤滑剤が転動面までまわりにくい場合がありますので、取付姿勢およびグリースニップル・配管継手が各LMブロックのどの位置に取付くかをTHKに必ずご連絡ください。
なおLMガイドはシール付きでも内部の潤滑剤が運動中にわずかずつ外部へ流出するので、使用条件に合わせて適当な間隔での給脂が必要です。
取付姿勢については使用条件の設定、潤滑については潤滑関連製品「潤滑について」をご参照ください。

案内構造の配置例

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LMガイドを使用するときの代表的な案内構造と配置を示します。
( 基準面の表示については基準側LMガイドの表示と組合わせをご参照ください。)

各方向に高い剛性が必要な場合の2軸使用
特にラジアル方向に高い剛性が必要な場合の2軸使用
各方向に剛性が必要で高さ方向にスペースがない場合
1軸で使用の場合
装置高さをできるだけ低くしたい場合の使用(予圧可変形)
中荷重で取付面がラフな場合の使用(予圧・自動調整形)
1軸使用 3軸使用
2軸使用
多軸使用

使用条件に合わせたLMガイドの固定方法

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LMガイドは、LMブロックの取付スペースや、構造上、上からボルトで取付けるタイプと下から取付けるタイプにわけてシリーズ化しています。また、LMレールの取付けも、ボルトで固定するタイプと、LMレールをクランプして固定するタイプ(JR形)が用意されており、用途に合わせて選定ができます。
LMガイドの取付けは、表1に示す方法などがありますが、特に、機械に振動がかかり、LMレールやLMブロックがずれるおそれがある場合は下記図1に示す固定方法を推奨します。(2軸以上並列使用の場合、LMブロックの幅方向の固定は基準側のみとします。)構造上このような方法がとれない場合は、下記表2のようにノックピンを打ち込んで固定しますが、LMレールの上面および底面は表面硬化されていますので、超硬エンドミルで表面を2~3mm加工してからピン穴を加工してください。

表1   主な基準側の固定方法
(a)突きあて面のみの固定 (b)押しねじによる固定
(c)おさえ板による固定 (d)テーパギブによる固定
(e)ピンによる固定
表2   主な従動側の固定方法
(a)レール突きあて面のみの固定 (b)ブロック突きあて面のみの固定
(c)突きあて面なしの固定 (d)ノックピンによる固定