静的安全係数(SKR)

ボールリテーナ入りLMガイドアクチュエータSKR形は、LMガイド・ボールねじ・支持軸受により構成されています。各構成部の静的安全係数および寿命は、SKR形の定格荷重(各形番の詳細情報「定格荷重」表4参照)に記載されている基本定格荷重により求めることができます。

静的安全係数の算出

LMガイド部

SKR形のLMガイド部に作用する荷重を算出する場合には、寿命計算に使う平均荷重と静的安全係数の算出に使う最大荷重を算出する必要があります。特に、起動・停止が激しい場合や、オーバーハング荷重によるモーメントが大きく作用する場合などには、思わぬ大荷重が作用することがあります。形番を選定する際には、その最大荷重(停止時、動作時にかかわらず)に対して適しているかどうか確認してください。

fs 静的安全係数
C0 基本静定格荷重 (N)
Pmax 最大負荷荷重 (N)

※ 基本静定格荷重とは最大応力を受けている接触部において、転動体の永久変形量と転動面の永久変形量との和が、転動体の直径の0.0001倍になるような方向と大きさの一定した静止荷重を言います。

ボールねじ部・軸受部(固定側)

SKR形が静止あるいは運転中に、衝突や起動・停止による慣性力の発生などにより思わぬ外力が軸方向に作用する場合は静的安全係数を考慮する必要があります。

fs 静的安全係数
C0a 基本静定格荷重 (N)
Fmax 最大負荷荷重 (N)

静的安全係数(fS)基準値

使用機械 荷重条件 fsの下限
一般産業機械 振動・衝撃のない場合 1.0~3.5
振動・衝撃が作用する場合 2.0~5.0

※ 静的安全係数の基準値は、使用環境、潤滑状態、取付け部の精度や剛性等の使用条件により異なる場合があります。