静的安全係数の算出

LMガイドに作用する荷重を算出する場合には、寿命計算に使う平均荷重と、静的安全係数の算出に使う最大荷重を算出する必要があります。特に、起動停止が激しい場合や、切削荷重が作用する場合、オーバーハング荷重によるモーメントが大きく作用する場合などには、思わぬ大荷重が作用することがあります。形番を選定する際には、その最大荷重(停止時、動作時にかかわらず)に対して適しているかどうか確認してください。 表9 に静的安全係数の基準値を示します。

表9   静的安全係数(fs)基準値
使用機械 荷重条件 fsの下限
一般産業機械 振動・衝撃のない場合 1.0〜3.5
振動・衝撃が作用する場合 2.0〜5.0
工作機械 振動・衝撃のない場合 1.0〜4.0
振動・衝撃が作用する場合 2.5〜7.0
ラジアル方向荷重
が大きい場合
逆ラジアル方向荷重
が大きい場合
横方向荷重が大きい場合
fS 静的安全係数
C0 基本静定格荷重(ラジアル方向) (N)
C0L 基本静定格荷重(逆ラジアル方向) (N)
C0T 基本静定格荷重(横方向) (N)
PR 計算荷重(ラジアル方向) (N)
PL 計算荷重(逆ラジアル方向) (N)
PT 計算荷重(横方向) (N)
fH 硬さ係数(使用条件を考慮した定格寿命の算出図8参照)
fT 温度係数(使用条件を考慮した定格寿命の算出図9参照)
fC 接触係数(使用条件を考慮した定格寿命の算出表10参照)