平均荷重の算出

工業用ロボットのアームのように、前進するときはワークをつかんで運動し、後退の時はアームの自重だけになる場合、あるいは工作機械のようにLMブロックの負荷荷重がいろいろな条件によって変動するときは、この変動荷重条件を含めて寿命計算をする必要があります。平均荷重(P m )とは、LMブロックの負荷荷重が走行中にいろいろな条件によって変動するとき、この変動荷重条件における寿命と等しい寿命となるような一定荷重をいいます。

Pm 平均荷重 (N)
Pn 変動荷重 (N)
L 総走行距離 (mm)
Ln Pn を負荷して走行した距離 (mm)
i 転動体により決まる定数

注) 上式および(1)式は転動体がボールのときに適用されます。

  • 段階的に変化する場合
    Pm 平均荷重 (N)
    Pn 変動荷重 (N)
    L 総走行距離 (mm)
    Ln Pn を受けて走行した距離 (mm)
    Pm 平均荷重 (N)
    Pn 変動荷重 (N)
    L 総走行距離 (mm)
    Ln Pn を受けて走行した距離 (mm)
  • 単調に変化する場合
    Pmin 最小荷重 (N)
    Pmax 最大荷重 (N)
  • 正弦曲線的に変化する場合

平均荷重の算出例(1)―水平使用加減速考慮―

使用条件

LMブロック負荷荷重

●等速時
●加速時
●減速時

平均荷重

注) Pan、Pdnは各LMブロックに作用する荷重を示し、添字のnは、上図におけるブロックNo.を示します。

平均荷重の算出例(2)―レール移動使用―

使用条件

LMブロック負荷荷重

●アーム左
●アーム右

平均荷重

注) Pℓn、Prnは各LMブロックに作用する荷重を示し、添字のnは、上図におけるブロックNo.を示します。