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  5. 軸方向荷重の算出・静的安全係数

軸方向荷重の算出・静的安全係数

水平使用の場合

一般的な搬送装置で、ワークを水平往復させる場合の軸方向荷重(Fan)は下式のようになります。

垂直使用の場合

一般的な搬送装置で、ワークを上下往復させる場合の軸方向荷重(Fan)は下式のようになります。

静的安全係数

基本静定格荷重に対する静的安全係数(HBN-V/HBN-K(KA)形/HBN形、SBKH形以外)

ボールねじでは、計算された最大軸方向荷重と静定格荷重から、式(30)で定義される静的安全係数を考慮する必要があります。振動、衝撃、および起動停止による慣性力が作用する場合、想定以上の荷重が作用することがありますので、形番を選定する際には、十分な静的安全係数が確保されているか確認してください。 表18 に静的安全係数の目安を示します。

表18 静的安全係数 (fs)
荷重条件※3 fs
振動・衝撃のない場合 2~
振動・衝撃が作用する場合 5~

許容荷重に対する安全率(HBN-V/HBN-K(KA)形/HBN形、SBKH形)

高負荷ボールねじHBN-V/HBN-K(KA)/HBN形、SBKH形は、軸方向の許容荷重(Fp)が設定されています。そのため、計算された最大軸方向荷重(Famax)が許容荷重(Fp)を超えないように形番を選定してください。
また、実際に作用する軸方向荷重が衝撃等により変化する場合は、許容荷重(Fp)に対し安全を考慮してください。

※1 基本静定格荷重(C0a)とは、最大応力を受けている接触部において、転動体の永久変形量と転動面の永久変形量との和が、転動体の直径の0.0001倍になるような、方向と大きさの一定した静止荷重を言います。ボールねじでは、軸方向荷重で 定義してあります。(ボールねじの個々の値は各形番の寸法表中に記載してあります。)
※2 最大軸方向荷重(Famax)には、軸方向荷重の算出で計算される軸方向荷重の最大値が適用されます。
※3 一般に振動・衝撃が作用する要因としては、加減速、急激な稼動停止、外部の装置あるいは機械からの振動・衝撃の伝達、加工力の時間的な変化等が考えられます。