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地域社会への貢献

基本的な考え方・方針

当社は「よき企業市民」として、積極的に社会貢献活動に取り組みます。具体的には、

  • 事業活動を通じて社会貢献することを基本理念と定める
  • 自社の経営理念等を踏まえつつ優先的に取り組む課題領域を特定し、経営資源を活用して貢献活動を推進する
  • NPO・NGO、地域社会、行政、国際機関等、幅広いステークホルダーと連携・協働する
  • 従業員の自発的な社会貢献参加を支援する
  • 業界や経済界としての社会活動に参画する

としています。

取り組みと実績

地域住民との共生

各拠点での取り組み

THKインテックス仙台工場

表彰

安全運転管理者として長年交通安全の秩序の確立に貢献したことが評価され、工場管理課石川正弘さんが11月に一般社団法人宮城県交通安全協会から東北交通栄誉章を受章しました。

表彰状
表彰状
日本スライド工業

表彰

足立区では市民や企業が一体になり、犯罪のない安全・安心なまちづくりを目指す「ビューティフルウインドウズ活動」を展開しています。令和5年度に当社が行った廃棄物の減量活動および適正処理は高く評価され、表彰されました。

表彰式会場で
表彰式会場で
TMA (アメリカ)

工場開放

10月にトランクオアトリート*1の主催のために、工場敷地を開放しました。工場近隣住民約300名(内200人は子供)が訪れ、当社ではキャンディー配布ロボットの製作等を行い、楽しい1日を過ごしてもらいました。

*1ハロウィーンで行われる1つの活動。ハロウィーンのテーマで飾ってある車を回り、トリックオアトリートをするイベント。

当社オリジナルのキャンディー配布ロボット
当社オリジナルのキャンディー配布ロボット
THKアメリカ

ホリデー食糧支援活動を行い、食料品および洗面用品合計971品目を12月にシャンバーグ・パントリーに寄付しました。寄付する品物で2台分のSUVが満載になりました。

集まった食料品等
集まった食料品等
TRA CZECH (チェコ)

甲虫類と蝶の保護

Klenečníの丘に生息する甲虫類や蝶を保護するため、手作業による草刈りと枯草の収集を行いました。草地に囲まれたこの丘は、40年前まで当社の廃棄物保管場所として使われていましたが、生物多様性の回復を願い、当時の土地利用が環境に悪影響を及ぼさないよう、取り組みを進めています。

教育支援

当社では将来を見据え、技術の伝承を目的に若手人財との交流の場を積極的に設けています。

THK共育プロジェクト

2017年から“ものづくりの楽しさを子どもたちに伝えたい”という思いを込めて「THK共育プロジェクト」を開始しています。ものづくりを通じて、思考力・判断力・表現力を養う学びの機会を教育現場に提供するとともに、興味を持ってもらうことが狙いです。身近な課題や社会課題をものづくりで解決する「創造開発型人財」の育成を行っています。

経済産業省こどもデー

子どもたちが広く社会を知る体験活動の機会として開催され、当社は共育プロジェクトで開発したものづくり探究教材「リサイクルのための自動分別ゴミ箱を作ろう」を出展しました。センサーやモータをプログラミングで制御し飲料ボトルを分別するロボットの製作を通じて、機械の仕組みを理解し、ものづくりの楽しさを伝えています。

モノづくり体感スタジアム

次世代を担う子供たちにものづくりの楽しさを知ってもらうために、日刊工業新聞社が体験型ワークショップを8月に開催しました。当社は「リサイクルのための自動分別ゴミ箱を作ろう」を出展し、開発・組立・検証・改良とものづくりに一から挑戦してもらいました。子供たちは与えられた課題を解決しようと、製作したロボットを何度も動作させては改良を続けていました。

THK新潟工場

工場訪問

10月に授業の一環として「地元の企業を知ろう」を安田中学校が設け、1年生78名、教諭6名の計84名が工場見学を行いました。当日は、6グループに分かれて工場見学を行い働く意義や社会貢献への関心を高めていました。

工場見学の後で
工場見学の後で

TMA (アメリカ)

誰が いつ 目的 備考

C-TECのRAMプログラムでロボティクス・マニュファクチュアリングを学んでいる高校生26名

2月

共育プログラムの一環、当社に関する説明

訪問した学生の内1名は現在当社社員

レイクウッド高校の学生30名

3月

出前授業の内容を自身の目で確認する

ニューレキシントン村ニューレキシントン中学校、ニューレキシントン高校6~10年生28名

11月

ものづくりと技術に関して学ぶ

オハイオ州立大学エンジニアプログラムの学生20名

11月

ものづくりに関して従業員と話し合う

シェリダン市高校9~12年生24名

11月

LMガイドの技術に関して従業員と話し合う

C-TEC

訪問時の様子
訪問時の様子

ニューレキシントン中学校、高校

工場見学
工場見学

シェリダン高校

製造工程の説明
製造工程の説明

無錫工場 (中国)

インターンシップ

専門学校学生向けインターンシップを開催し、1~11月までに計110名を受け入れました。

出前授業

TMA

ニューアーク市エリア

1~2月にかけ小学校(カーソン、ジョンクレム、フランクリン、マクガフィー、ベンフランクリン)5校を対象に、摩擦をテーマとして当社のLMガイドがスムーズな直線運動にいかに必要であるかを学びました。1月には高校のロボット部に対して技術支援、部品提供等、学生さんに当社技術を伝えました。

ジョンズタウン市エリア

1月に開催された当市の「ものづくりの日」に参加し、ジョンズタウン中学校4,5年生計250名を対象に、THK製品自体と使用箇所についての発表とプログラミングのデモを行いました。

プログラミング説明
プログラミング説明

パタスカラ市エリア

2月にリッキング・ハイツ市中学校の基礎エンジニアリング・プログラムの学生160名に計5回の授業で当社技術とLMガイドの製品特性について紹介をしました。

授業風景
授業風景

ヒース市エリア

2月にヒース市中学校の科学・技術・工学・数学の分野で学ぶ学生20名に、THK製品についての授業を行いました。

THK製品です
THK製品です

ヘブロン市エリア

3月にレイクウッド高校エンジニアリングの学生30名に当社のものづくりとエンジニアリングのキャリアについて授業を行いました。また、10月にはレイクウッド市中学校の科学・技術・工学・数学の分野で学ぶ学生30名にLMガイドとその技術について授業を行いました。

概況説明の風景
概況説明の風景

C-TEC

7月にTMAが主催するC-TECのサマーキャンプに参加し、学生キャンパー60名に計4回にわたり当社技術とLMガイドに関する講義を行いました。

はい、分かった人
はい、分かった人

ユーティカ村エリア

9月にユーティカ市高校で10名の学生さんに、LMガイドとその技術に関する授業を行いました。

オハイオ州中央部

12月にオハイオ州立大学の科学・技術・工学・数学の分野で学ぶ学生10名に対し、電気回路基板の構築に向けたサポートを実施しました。

THK共育プロジェクト

“ものづくりの楽しさを子どもたちに伝えたい”の想いから、2021年の創立50周年記念企画として2017年度からスタートした「THK共育プロジェクト」。5年以降も継続実施となり、今年で7年目となりました。ものづくりを通して思考力・判断力・表現力を養う学びの機会を学校に届けます。答えのない課題に対して、仲間と考え解決に導くことができる「創造開発型人財」の育成を目的としています。
2022度は、社内公募で採択された『捨てたくなるごみ箱』をテーマに分別要素を加えた『リサイクルのための自動分別ゴミ箱を作ろう』を開発、「ものづくり探求教材」と定義しトライアル校を募集し、先生方や生徒からの好評なフィードバックを頂いています。今後、学校への配布を進め「ものづくりを通した課題解決」を広めていきます。
授業実施の様子は、Webサイト「ものづくり0.(ゼロドット)」https://www.monozukuri-zero.com/から確認できます。ものづくり0.は、中学生や高校生の「ものづくり」を応援することを目的に、THKと株式会社リバネスがスタートさせたWebサイトです。ものづくり探求教材実施校の募集や共育プロジェクトの活動もこちらに掲載しています。
また、ものづくりに関わる研究開発に取り組む子どもたちを対象とした「サイエンスキャッスル研究費THK賞」は去年から「サイエンスキャッスルTHKものづくり0.賞」と改名。36校の応募、うち採択した10校を従業員が技術メンターとなり半年にわたり開発をサポートしました。12月末の成果報告会は熱気に満ちた活気あるイベントとなりました。生徒たちは真剣な表情で自分たちの研究内容をプレゼンテーションし、審査員からの質問に答え、他のチームの発表に熱心に耳を傾けていました。過去にベスト開発賞を受賞した岡山中学校が日本学生科学賞で入賞しメディアにも報道される等、広がりを見せています。
当プロジェクトは2023年以降も継続し、THKものづくり0.賞の継続と中学校の技術・家庭科向けのものづくり探求教材の全国展開を予定しています。
過去にサイエンスキャッスル研究費THK賞「ベスト開発賞」を受賞した学校および開発プロジェクトは、下記を参照ください。

2018年度受賞校
2019年度受賞校
2020年度受賞校
2021年度受賞校

サイエンスキャッスル研究費THK賞受賞者:聖光学院中学校高等学校

サイエンスキャッスルという、自分達の研究成果を発表できる場の提供に感謝しています。また、研究の題材としてLMガイドを利用し、私たちが考える社会問題の解決に向けた独自の実験・開発を通してTHK賞受賞となった事に誇りを持っています。
私たちはまず世界で起こっている、社会問題を討論しました。エネルギー問題、食糧不足、人口爆発等ですが、全ての問題は土地不足によるものではないかと結論付けました。そこでまだ十分に活用されているとは言えない”海上”の有効利用に着目し、海上で土地利用ができれば土地不足の解消が図れ、日本の高い技術力を世界にアピールできると考えました。
私たちの計画は人工島を作り、島を取り囲む浮体にRガイドを取り付けて押し寄せる波の揺れを吸収しようというものです。小型の模型を製作し、アクリル製のプール内で波を発生させ島の揺れを計測したところ、わずかですが浮体が揺れを吸収していることが分かりました(写真参照)。
実験はまだ道半ばです。来年も試行錯誤の実験を繰り返しながら、少しでも満足のいく良い成果を出したいと思います。

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聖光学院中学校高等学校のメンバー
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波の揺れを浮体が吸収、Rガイドの効果で陸地に揺れは伝わらない

サイエンスキャッスル研究費THK賞「ベスト開発賞」受賞者:東葛飾高等学校

私達は2018年10月に高校近くの総合病院で職場体験を行い、多くのリハビリ患者さんを見かけました。今後の高齢化社会に呼応し、患者さんが自宅で楽しく療養できれば医療費も下がると思い、メンバーなりに歩行リハビリ装置の開発に挑みました。また、ただ歩くだけではなく患者さんが好きな場所の景色を楽しむ等、意欲的にリハビリに取り組めるように過去の映画で特に印象深いスピルバーグ監督の作品をヒントにVRを利用することにしました。
当初はLMガイドの動きで前後左右、さらに回転運動を行う構想でしたが、うまくいきませんでした。2019年9月に開催された文化祭では腰をサポートする装置のお披露目予定でしたが、ポスターの展示に留まったものの反響が大きく新規装置開発に向けて自信がつき、現在の機構(写真参照)に落ち着きました。両脇の支柱にLMガイドが取り付けられ、スクワット運動を行います。腰を屈めた状態からゴムの反発力で元の位置に戻るのですが、LMガイドの働きでバーが滑らかに動き、腰や膝への負担が大幅に軽減されます。
使用者の動作をより正確にVRと連動させる為に、現在も開発を進めています。少しでも患者さんの立場で、快適に使える装置にできるかを検討しています。

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VRを使用したリハビリ装置
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ベスト開発賞を授賞した東葛飾高校のメンバー 左端は寺町専務

サイエンスキャッスル研究費THK賞「ベスト開発賞」 受賞者:岡山中学校(岡山市)

「平成30年7月豪雨」で友人の自宅が被害に遭い、また堤防の決壊で広範囲に浸水した町中でのレスキュー隊による救助姿を見ていましたが、限界を感じました。そこで「河川の堤防決壊直後に被害を最小限にする」プリベントロボットの製作を思い付きました。
メガスライム39号と名付け、STEP1:風船を浮かせるためエアーポンプで空気を入れる、STEP2:風船内に水を入れるため電磁弁で空気を抜く、STEP3:風船を水の重みで沈ませるため水中ポンプで水を入れ、満水にさせた6個の風船が河川の決壊箇所を塞ぐものです。現在は室内用ミニチュア版ですが、バッテリーが長時間持たないことやリモコン範囲外では使用できないため完成度は70%です。ただし、ロボット内に携帯電話を入れ、音を流した時の電流による遠隔操作や太陽光電池による電池切れ防止等の対応策が可能になれば、画期的な開発につながると思います。
開発当初は実現できるか不安でしたが、担当の方には約半年間温かく見守っていただき、また困っている時のアドバイスは大変心強かったです。コロナ禍の影響を受けオンラインのやりとりで音声の乱れや画面のロック等の問題もありましたが、素晴らしい製作物が出来上がりました。ハードルは高いですが、プリベントロボットの活躍する姿を見たいと思います。

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岡山中学校、プリベントロボットの開発メンバー
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決壊箇所を塞ぐメガスライム

サイエンスキャッスル研究費THK賞「ベスト開発賞」 受賞校:洛星高等学校(京都市)

卓上基板製作機開発プロジェクト

高校ではロボット研究部に属しロボットやプログラム等の製作活動をはじめ、工学分野関係で興味がある内容の研究をしています。2021年6月にはロボカップJr世界大会に参加し、災害現場を模した迷路の中で無遠隔操作ロボットが被災者を発見する精度と速度を競う部門で優勝しました。大会を通じプリント基板作成に不便を感じ、手軽に基板を製作できる装置の開発にあたり現役の技術者に装置設計の意見を聞きたいと思いサイエンスキャッスルに応募しました。 通常、基板は銅箔をエッチング液で溶かし回路を製作しますが、廃液が出るため今回は銅箔を貼った基板を切削し廃液処理を必要としない方法にしました。構造としては歯科医が歯を削る器具を、LMガイドを用いた機械で前後上下左右に動かすものです。現在はもう少しで片面の基板回路加工が終了する状態ですが、今後はロボット向けに両面基板を制作したいと思っています。THKの技術メンターの方にはアクチュエータの制御方法等を指導いただきました。
将来は工学系に進んで、日常にある身近な問題を解決できる研究をしたいと考えています。具体的に「コレだ!」といったことはまだ絞り切れていませんが、私の研究でより多くの人がものづくりに携わり、日本の産業発展により貢献したいと思っています。

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開発した卓上基板Alnilam
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基板開発を行った池ノ上さん

寄付

THKは社会貢献活動の一環として、自然災害発生時の支援金や将来の日本のものづくりの発展に向けた科学振興を目的とする団体への賛助金の提供を行っています。

年度(西暦) 寄付目的 寄付送金先
2023年1月 日本科学技術振興財団賛助会費 (公財)日本科学技術振興財団
2023年2月 2023年トルコ・シリア地震救援金 日本赤十字社
2023年3月 維持会費2023年4月~2024年3月 (公財)海外子女教育振興財団
2023年3月 2023年トルコ・シリア地震救援金 (無錫工場、常州工場) 中華慈善総会
2023年4月 日本フィルハーモニー交響楽団特別会員年会費(法人寄付) (公財)日本フィルハーモニー交響楽団
2023年8月 令和5年6月30日からの大雨災害義援金 日本赤十字社
2023年8月 令和5年7月7日からの大雨災害義援金 日本赤十字社
2023年8月 活動資金 日本赤十字社