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地域社会への貢献

基本的な考え方・方針

当社は「よき企業市民」として、積極的に社会貢献活動に取り組みます。具体的には、

  • 事業活動を通じて社会貢献することを基本理念と定める
  • 自社の経営理念等を踏まえつつ優先的に取り組む課題領域を特定し、経営資源を活用して貢献活動を推進する
  • NPO・NGO、地域社会、行政、国際機関等、幅広いステークホルダーと連携・協働する
  • 従業員の自発的な社会貢献参加を支援する
  • 業界や経済界としての社会活動に参画する

としています。

取り組みと実績

地域住民との共生

各拠点での取り組み

TRA St.catharines

9月のNational Food Bank Dayに従業員から集めた食料品(3個のプラシチックビン相当)をCommunity Care St.catharinesに寄付しました。

FireFit Championships

FireFit Championshipsはカナダ内で12回行われる、a.危険状況から人を搬送、b.階上へのホース運搬、c.消火活動を行う競技大会で、決勝では米国や欧州の勝者を含む上位10人が競います。 2022年の南オンタリオ地区大会は初めてSt. Catharinesで開催されました。工場の隣のコミュニティセンターが会場となり、St. Catharinesは参加者や観衆のために駐車場を開放しました。 また、St. Catharinesの12名で組織されるEmergency Response Team (ERT)の一員で入社5年目の Brayden Tooleも当競技に参加しました。今年はBraydenの初出場となり、全国大会進出はなりませんでしたが、2023年での優勝を目指し、猛特訓しています!

Brayden Tooleさん
Brayden Tooleさん

教育支援

THK共育プロジェクト

“ものづくりの楽しさを子どもたちに伝えたい”の想いから、2021年の創立50周年記念企画として2017年度からスタートした「THK共育プロジェクト」。5年以降も継続実施となり、今年で7年目となりました。ものづくりを通して思考力・判断力・表現力を養う学びの機会を学校に届けます。答えのない課題に対して、仲間と考え解決に導くことができる「創造開発型人財」の育成を目的としています。
2022度は、社内公募で採択された『捨てたくなるごみ箱』をテーマに分別要素を加えた『リサイクルのための自動分別ゴミ箱を作ろう』を開発、「ものづくり探求教材」と定義しトライアル校を募集し、先生方や生徒からの好評なフィードバックを頂いています。今後、学校への配布を進め「ものづくりを通した課題解決」を広めていきます。
授業実施の様子は、Webサイト「ものづくり0.(ゼロドット)」https://www.monozukuri-zero.com/から確認できます。ものづくり0.は、中学生や高校生の「ものづくり」を応援することを目的に、THKと株式会社リバネスがスタートさせたWebサイトです。ものづくり探求教材実施校の募集や共育プロジェクトの活動もこちらに掲載しています。
また、ものづくりに関わる研究開発に取り組む子どもたちを対象とした「サイエンスキャッスル研究費THK賞」は去年から「サイエンスキャッスルTHKものづくり0.賞」と改名。36校の応募、うち採択した10校を従業員が技術メンターとなり半年にわたり開発をサポートしました。12月末の成果報告会は熱気に満ちた活気あるイベントとなりました。生徒たちは真剣な表情で自分たちの研究内容をプレゼンテーションし、審査員からの質問に答え、他のチームの発表に熱心に耳を傾けていました。過去にベスト開発賞を受賞した岡山中学校が日本学生科学賞で入賞しメディアにも報道される等、広がりを見せています。
当プロジェクトは2023年以降も継続し、THKものづくり0.賞の継続と中学校の技術・家庭科向けのものづくり探求教材の全国展開を予定しています。
過去にサイエンスキャッスル研究費THK賞「ベスト開発賞」を受賞した学校および開発プロジェクトは、下記を参照ください。

2018年度受賞校
2019年度受賞校
2020年度受賞校
2021年度受賞校

サイエンスキャッスル研究費THK賞受賞者:聖光学院中学校高等学校

サイエンスキャッスルという、自分達の研究成果を発表できる場の提供に感謝しています。また、研究の題材としてLMガイドを利用し、私たちが考える社会問題の解決に向けた独自の実験・開発を通してTHK賞受賞となった事に誇りを持っています。
私たちはまず世界で起こっている、社会問題を討論しました。エネルギー問題、食糧不足、人口爆発等ですが、全ての問題は土地不足によるものではないかと結論付けました。そこでまだ十分に活用されているとは言えない”海上”の有効利用に着目し、海上で土地利用ができれば土地不足の解消が図れ、日本の高い技術力を世界にアピールできると考えました。
私たちの計画は人工島を作り、島を取り囲む浮体にRガイドを取り付けて押し寄せる波の揺れを吸収しようというものです。小型の模型を製作し、アクリル製のプール内で波を発生させ島の揺れを計測したところ、わずかですが浮体が揺れを吸収していることが分かりました(写真参照)。
実験はまだ道半ばです。来年も試行錯誤の実験を繰り返しながら、少しでも満足のいく良い成果を出したいと思います。

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聖光学院中学校高等学校のメンバー
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波の揺れを浮体が吸収、Rガイドの効果で陸地に揺れは伝わらない

サイエンスキャッスル研究費THK賞「ベスト開発賞」受賞者:東葛飾高等学校

私達は2018年10月に高校近くの総合病院で職場体験を行い、多くのリハビリ患者さんを見かけました。今後の高齢化社会に呼応し、患者さんが自宅で楽しく療養できれば医療費も下がると思い、メンバーなりに歩行リハビリ装置の開発に挑みました。また、ただ歩くだけではなく患者さんが好きな場所の景色を楽しむ等、意欲的にリハビリに取り組めるように過去の映画で特に印象深いスピルバーグ監督の作品をヒントにVRを利用することにしました。
当初はLMガイドの動きで前後左右、さらに回転運動を行う構想でしたが、うまくいきませんでした。2019年9月に開催された文化祭では腰をサポートする装置のお披露目予定でしたが、ポスターの展示に留まったものの反響が大きく新規装置開発に向けて自信がつき、現在の機構(写真参照)に落ち着きました。両脇の支柱にLMガイドが取り付けられ、スクワット運動を行います。腰を屈めた状態からゴムの反発力で元の位置に戻るのですが、LMガイドの働きでバーが滑らかに動き、腰や膝への負担が大幅に軽減されます。
使用者の動作をより正確にVRと連動させる為に、現在も開発を進めています。少しでも患者さんの立場で、快適に使える装置にできるかを検討しています。

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VRを使用したリハビリ装置
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ベスト開発賞を授賞した東葛飾高校のメンバー 左端は寺町専務

サイエンスキャッスル研究費THK賞「ベスト開発賞」 受賞者:岡山中学校(岡山市)

「平成30年7月豪雨」で友人の自宅が被害に遭い、また堤防の決壊で広範囲に浸水した町中でのレスキュー隊による救助姿を見ていましたが、限界を感じました。そこで「河川の堤防決壊直後に被害を最小限にする」プリベントロボットの製作を思い付きました。
メガスライム39号と名付け、STEP1:風船を浮かせるためエアーポンプで空気を入れる、STEP2:風船内に水を入れるため電磁弁で空気を抜く、STEP3:風船を水の重みで沈ませるため水中ポンプで水を入れ、満水にさせた6個の風船が河川の決壊箇所を塞ぐものです。現在は室内用ミニチュア版ですが、バッテリーが長時間持たないことやリモコン範囲外では使用できないため完成度は70%です。ただし、ロボット内に携帯電話を入れ、音を流した時の電流による遠隔操作や太陽光電池による電池切れ防止等の対応策が可能になれば、画期的な開発につながると思います。
開発当初は実現できるか不安でしたが、担当の方には約半年間温かく見守っていただき、また困っている時のアドバイスは大変心強かったです。コロナ禍の影響を受けオンラインのやりとりで音声の乱れや画面のロック等の問題もありましたが、素晴らしい製作物が出来上がりました。ハードルは高いですが、プリベントロボットの活躍する姿を見たいと思います。

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岡山中学校、プリベントロボットの開発メンバー
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決壊箇所を塞ぐメガスライム

サイエンスキャッスル研究費THK賞「ベスト開発賞」 受賞校:洛星高等学校(京都市)

卓上基板製作機開発プロジェクト

高校ではロボット研究部に属しロボットやプログラム等の製作活動をはじめ、工学分野関係で興味がある内容の研究をしています。2021年6月にはロボカップJr世界大会に参加し、災害現場を模した迷路の中で無遠隔操作ロボットが被災者を発見する精度と速度を競う部門で優勝しました。大会を通じプリント基板作成に不便を感じ、手軽に基板を製作できる装置の開発にあたり現役の技術者に装置設計の意見を聞きたいと思いサイエンスキャッスルに応募しました。 通常、基板は銅箔をエッチング液で溶かし回路を製作しますが、廃液が出るため今回は銅箔を貼った基板を切削し廃液処理を必要としない方法にしました。構造としては歯科医が歯を削る器具を、LMガイドを用いた機械で前後上下左右に動かすものです。現在はもう少しで片面の基板回路加工が終了する状態ですが、今後はロボット向けに両面基板を制作したいと思っています。THKの技術メンターの方にはアクチュエータの制御方法等を指導いただきました。
将来は工学系に進んで、日常にある身近な問題を解決できる研究をしたいと考えています。具体的に「コレだ!」といったことはまだ絞り切れていませんが、私の研究でより多くの人がものづくりに携わり、日本の産業発展により貢献したいと思っています。

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開発した卓上基板Alnilam
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基板開発を行った池ノ上さん

寄付

THKは社会貢献活動の一環として、自然災害発生時の支援金や将来の日本のものづくりの発展に向けた科学振興を目的とする団体への賛助金の提供を行っています。

年度(西暦) 寄付目的 寄付送金先
2022年2月 日本科学技術振興財団賛助会費(2022年度) 公益財団法人日本科学技術振興財団
2022年3月 ウクライナ人道危機救援金 日本赤十字社
2022年5月 ウクライナ人道危機救援金 Člověk v tísni(a Czech humanitarian, development, education and human rights organisation)
2022年8月 活動資金 日本赤十字社
2022年10月 赤い羽根共同募金運動 東京都共同募金会
2022年12月 歳末助け合い運動募金 港区社会福祉協議会